仕事と私生活がやっとこ落ち着いてきたでござる。
まずは書こう書こうと思いながら書けずにいたジルコニウムワイヤーについて。
チタンが近いのだけれど、チタンよりは重いし、過加熱しても粉吹かないし、
テンパーカラーもチタンとはだいぶ違う。
抵抗値/TCR的に、不純物多めのコマーシャルグレードなのだと推測。
ちょっと熱入れすぎてもチタンのようにビビる必要がなく、軽いドライバーンは可能。
細いワイヤーは少々スプリンギーだが、加熱すると硬化してくれるので使いやすい。
安定した温度管理制御をするにはかなりうってつけなのだが…1年以上経っても流行ってないね。
# SPEC(Zi)
## 抵抗値(販売店情報)
- 0.50mm / AWG 24 :
- resistance at 20°C: 2.6 Ohm/m
- 0.40mm / AWG 26 :
- resistance at 20°C: 4.0 Ohm/m
- 0.35mm / AWG 27
- resistance at 20°C: 5.2 Ohm/m
- 0.30mm / AWG 29
- resistance at 20°C: 7.1 Ohm/m
## TCR
だいたい300~400。焼入れ具合で結構ブレちゃう。
誤差±30℃程度はある前提でチタン設定(TCR350)がそのまま使える。
# ドライバーンしてみよう
## 第一段階
低Wで慎重に熱していても、赤熱前に色が付き始める最初は黄土色。## 第二段階
一応きれいな色もでるけど、まだまだ赤熱していない段階。## 第三段階
一旦薄くなる。SS316Lだとしっかり赤熱させるとこれくらいね。まだ赤熱前。## 第四段階
赤熱開始。黒黒しい。汚い。写真だと一応色が見えるな。## 第五段階
赤熱で閃光を一発かますと表面に白が見え始める。ピンセットなどで擦っても粉にならず取れません。ここまで行くと顕著に抵抗値が上がり始める。
## 第六段階
うおっまぶしっを何度もやったらこうなる。真っ白。ここまで行くとワイヤー内部はボロボロ。抵抗値はご覧の有様。
ピンセットで突くとこうなる。でも粉は出ない。
恐らくこの状態。
ジルコニア(二酸化ジルコニウム、化学式:ZrO2)は 、ジルコニウムの酸化物である。常態では白色の固体。ジルコニアは室温では単斜晶系であり、温度を上げていくと正方晶、及び立方晶へと結晶構造が相転移する。この相転移は体積変化を伴うため、焼結体は昇降温を繰り返すことによって破壊に至る。
## まとめ
頭おかしいことしなければ、TCをするには凄く良いもの。まあそれいったらチタンもそうだけど、ドライバーンはやっぱスッキリするよね!
販売しているところが zivipf.de しかないのが辛いところ。
販売品の中では、0.35mm(AWG 27)がMTLもDLもカバーでき、柔らかすぎもせず、最も使い勝手が良い。
自前クラプトンZi 27AWG+SS316L 40AWGを2.5mm内径の6巻でMTLするのがマイ王道。
なお、ジルコニウムは外為法によって輸出が制限されており(原発関連)、無許可のまま海外に持って行くとしょっぴかれるかもしれない。
あとGGのジルコニウムワイヤーは偽物っぽいです。TCRが140とからしい。SS430かな。
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